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サイクリスト:森田正美(もりたまさみ)

元日本を代表するロード選手。サイクリングの楽しさを伝えるサイクリングナビゲーターとしてさまざまなイベントなどに出演。「サイクリングジャパン」で毎号ツーリング特集を担当。「ヒルクライムチャレンジシリーズ」ではオフィシャルレポーターを努める。

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2011年9月3日-4日、いよいよヒルクライムチャレンジシリーズ第1戦「十日町大会」が開催されます。なんだかドキドキしてきますね。そのドキドキ感をみなさんに伝えるためにコースを一足先に走ってきました。そして舞台となる「松代・松之山」エリアのとびきりの食と温泉、点在するアートと棚田の数々、なによりも心に響く日本の原風景を紹介します。

自転車は素晴らしい旅の友、ペダルを踏むごとになにか新しい出会いがあります。

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画像へ 駅員のいない「まつだい駅」のホームに出てみました。ちょうど2両編成のローカル列車が停車中でした。

旅の道具を1台の自転車に託して、町から町へと走り継いで行く。点と点と結ぶサイクリングは自転車の旅の王道です。でも、移動手段は電車やクルマでも、自転車をお供にするだけで旅がグーンと楽しくなる。トレーン&カー+バイシクルという旅があってもいいですよね。初めて訪れた街を味わい尽くすには、自転車が最高です! ヒルクライムチャレンジシリーズに参加する方は、持ち込んだ自転車を旅の道具に使わない手はありません。きっとペダルを踏むごとに、新しい発見があると思います。

 ヒルクライムチャレンジシリーズ「十日町大会」は松代・松之山エリアで行われます。ここは降雪4mを超す日本有数の豪雪地帯。豊富な雪解けの水が大地にしみ込み、地中のミネラルを含んであふれ出てきます。それが越後の美味しいお米やお酒を生み出す原動力になっているのですね。コシヒカリのふくよかな味、スッとのどを通るお酒をいただくだけで、ここへ来てよかったなあと思えますよ。

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画像へ まつだい駅の前には「ほくほく線発祥の地」の石碑があります。計画から完成まで66年間かかったという、その功績を讃えています。

今回の旅の起点は「ほくほく線・まつだい駅」です。ほくほく線は平成9年に開業した、上越線「六日町駅」と信越線「犀潟駅」を結ぶ路線総延長59.5kmの北越急行の鉄道路線。特急「はくたか」を利用すれば、最短時間で関東と北陸を結ぶことができるという、人気の鉄道です。「まつだい駅」は路線の真ん中あたり、ローカル列車が停車する無人駅です。ちなみに料金は六日町から520円、越後湯沢から840円、犀潟から580円、直江津から770円です。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれません、今回のファッションはレギンスにノースリーブのワンピースというスタイルです。じつは私、ロードレースの選手時代はもとより、ここ10年間スカートをはいたことがほとんどありませんでした。でもせっかく旅に出かけるのですから、ファンションから華やぎたいと思って着てみました。実際に乗ってみてペダリングも問題ないし、なにか新しい自分を発見したようなうれしさがこみ上げてきました。みなさん、いかがでしょうか? 私のスタイル。

まつだい駅に隣接した「道の駅 ふるさと会館」をまずのぞいてみました。館内は木のぬくもりを感じさせ、街のコミュニケーションスペースとして活用されています。近所からお年寄りが集まってきて、会話を楽しんでいる様子がなんともほのぼの。食堂や売店、採れたて野菜の朝市も開かれています。

ここでヒルクライム大会参加者の皆さんに、素敵な温泉・宿泊施設をご紹介します。「まつだい駅」からクルマで10分ほど、坂を上り詰めると「まつだい芝峠温泉 雲海」に着きます。ここの自慢は絶景の展望風呂、時には眼下に雲海が広がり、遠く八海山、巻機山、苗場山の魚沼連峰を一望することができます。9月にはかすかに色づきはじめた木々、秋の気配を感じることでしょう。

大会参加者の集合地点「越後松之山森の学校キョロロ」は建物自体が芸術作品。 ここからパレードランがはじまります。

大会参加者の集合場所は「越後松之山森の学校キョロロ」の駐車場です。広い駐車場を前に、鉄さび色の大きな建物が建っています。これが「森の学校キョロロ」。“キョロロ”とは、パンフレットには「市民・大学・民間企業らとともに地域の宝を研究し、その宝を展示・教育・体験・活動・里山保全・産業活性などへ幅広く活用することにより、いままでにない地域づくりを目指している科学館です」とあります。名前は南国から渡ってくるアカショウビンという真っ赤なカワセミの鳴き声にちなんでつけられたそうです。

建物の中に入ってみると、生き物ふれあいコーナーや日本一の昆虫屋“志賀夘助”のギフ蝶のコレクション、森の水族館など、自然・風土・生物・学術的な展示がいっぱい。大会時期には実際に触れられる「世界のクワガタ・カブトムシ展」が開催されているそうです。また駐車場では「チャレンジ!まいたうんカレー」などさまざまなブース・イベントを開催。私がそっと教える「ヒルクライム前日講座」も開講予定です。

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画像へ 「森の学校キョロロ」は全体が鉄さび色の建物。手塚貴晴+由比の手による芸術作品。●入館料大人500円 小中高生300円 9:00~17:00 火曜日休 ℡025-595-8311
http://www.matsunoyama.com/kyororo/

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画像へ 世界的な蝶のコレクター、志賀夘助のギフ蝶のコレクション。まるで宝石ギャラリーにいるような美しさ。

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画像へ まるでそっくり、蛇のかたちをしたお土産。

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画像へ 160段の階段を上って塔の最上階へ。眼下には棚田、キョロロの自然が広がっています。

「森の学校キョロロ」の隣に3haほどのブナの林が広がっています。「美人林(びじんばやし)」という名のこの林は、年間10万人もの人が訪れる日本一美しいブナ林といわれています。すらりとした立ち姿、一本一本が空に向かってのびている様は、同じように見えてそれぞれが個性的。その凛とした佇まいは神々しくさえあります。

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画像へ 一度伐採されたあとに再生した美人林。伐採後に一斉に芽生えたブナは密度が高く光を求めて上へ上へと伸びたため、すらりとした美しい樹形になりました。
http://www.matsunoyama.com/kyororo/

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画像へ “お茶にしねぇかね”の暖簾に誘われて、美人林の入口近く、茶処「笑屋」で一休み。

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画像へ 森に囲まれたテラスで一息。甘さを抑えた「冷やし白玉ぜんざい」にホッ! お水もとても美味しかった。

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画像へ 冷た~い「白玉ぜんざい」、漬け物・お茶付で500円。

「森の学校キョロロ」の駐車場から松之山温泉入口まで、約6.4kmがパレードランです。コンディションを整えるためにも、バイクの調子をみるためにもきちんと走りましょう。実際に私も走ってみました。右、左へと小さなカーブが続くキョロロの森を抜け、国道353号に出たら左折、続く県道80号を松之山温泉方面へ走ります。多少の起伏はありますが、ウォーミングアップとしては最適です。森の木々が美味しい空気をつくりだしているのが感じられます。国道はさほど交通量も激しくなく、とても走りやすい。田圃や畑が広がり、里山の風景の中を走っていくと、松之山温泉入口の駐車場に到着しました。ゆっくりと風景を見ながら走って、約20分のパレードランでした。

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画像へ パレードランのスタート。思わずガッツポーズで気合いを入れてしまいました。
http://www.matsunoyama.com/kyororo/

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画像へ キョロロの森を走ります。木々が発するフィトンチットを浴びながら……。とっても気持ちがいいですよ。

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画像へ 軽快に松之山温泉を目指して走ります。お尻が大きく見えるのは、裾から風が入って、膨らんでいるからです。

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画像へ 里山の風景が広がる中を走ります。ごく軽い登りが続きます。

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画像へ 県道80号線は田園地帯を貫きます。心が軽やかになっていくパレードランです。